子どもの肌はデリケート
冬は空気が乾燥する季節です。室内では暖房による乾燥もあって、肌の水分が失われやすくなります。
子どもの肌はしっとりして見えますが、大人に比べて皮膚が薄いため、実はとてもデリケート。放っておくとカサカサになり、強いかゆみで夜も眠れなくなったり、かきむしって炎症を起こしたり、肌トラブルにつながることも。かゆみのストレスからご飯を食べられず、体調を崩してしまう子もいます。ママがお肌をケアするのと同じように、子どもたちにもスキンケアは欠かせません。
赤ちゃんのうちに適切なスキンケアを始め、肌の良いコンディションを保つことで、将来的なアトピーや食物アレルギーの発症リスクが減るといわれます。新生児の頃から毎日保湿をすることによってアトピー性皮膚炎の発症率が30%減少したという報告もあります。
肌の清潔を保つ
肌トラブルを減らすには、肌の「清潔キープ」とバリア機能を保持する「保湿」がとても大切です。
沐浴や入浴の時には、汗や皮脂、よだれ、アレルゲン、雑菌などをきれいに取り除きましょう。洗い方のポイントは、
- よく泡立てる
たっぷりのきめ細かな泡で洗うと、泡が肌の表面にくっついて皮脂を分解します。石けんが目にたれ込む心配もありません。 - 手で洗う
ガーゼは意外に刺激が強いので、大人の手のひらや指でやさしく洗います。 - シワを伸ばして
ひざ、首、手首・足首、脚のつけ根など、シワの部分はしっかり伸ばして洗いましょう。 - 順番を決めて洗う
腰や股の内側、お尻や耳の下は洗い忘れたり、洗い方が雑になったりしがちです。洗う順番を決めておけば、洗い残しを防げます。
保湿でバリア機能UP
肌のバリア機能を保つためには、保湿がとても重要です。洗ったあとすぐに、ローションや軟膏(ワセリンなど)など保湿剤を塗りましょう。
ローションはサラサラで塗り心地はよいのですが刺激が強いので、皮膚に炎症や傷がある時は使用を控えます。軟膏は少しベタつきますが、皮膚への刺激が少ないので、炎症を起こして赤くなっている、じくじくして、しみるような場合にも使えます。
いつ、どれくらい塗るの?
まずお肌の水分量を増やすために、お風呂では20分ほどぬるま湯に浸かるのがおすすめです。しっかり体を拭いて、水分が抜けないうちに保湿剤を塗ると効果的。お風呂あがり15分以内がベストのタイミングです。ただし15分はあくまで目安です。焦らず、ムラなく丁寧に塗ることが大切です。お風呂あがりを含めて、一日2~3回塗るようにしましょう。
軟膏チューブなら、大人の人指し指の第一関節分の長さ、ローションなら五百円玉大の分量が、大人の手のひら2枚分の面積を塗る時の適量です。
日々の楽しい習慣に
子どもの体に保湿剤を塗る時には温めた手で、「かゆくなくなるよ」などと声掛けをしながら塗りましょう。効果がわかると子どもは塗るのを嫌がらなくなります。鏡を見ながら、保湿剤でお腹にクマさんの絵を描き、それをのばしながら塗るなど、ちょっと工夫すれば楽しい保湿タイムに。子ども自身に塗らせてうまくできたら褒めるのも、スキンケアを習慣づけるために大切です。
意外と見落としがちな子どものスキンケア。トラブル知らずの健やかな肌を保つために、赤ちゃんの頃から心がけてあげたいですね。