醍醐渡辺クリニックは、女性の体のホームドクターとして、思春期から老年期まで女性に寄り添って50余年。
今回は「子宮がん」などについて、久保田先生に伺いました。
★ ドクター紹介 ★
久保田医師
「一人一人丁寧に診察させていただきます」
経歴:東京医科歯科大学医学部医学科卒業後、東京医科歯科大学産婦人科、草加市立病院、土浦協同病院、河内総合病院、PL病院産婦人科、平成31年1月より当院勤務
趣味:スキー、自転車
好きな食べ物:お肉
苦手な食べ物:イカ、カニ、エビ
妊娠から出産まで産婦人科にお世話になる時期が過ぎると、産婦人科を受診することが少なくなります。 産後はすぐに子育てが始まり、時間に追われる毎日を過ごすのでお母さん自身の体のことは二の次になってしまいがちですが、「子宮がん」について気をつけたほうがよいことなど、醍醐渡辺クリニックの久保田先生にお伺いしました。
「子宮頸がん」について教えてください。
どのような検査をされるのでしょうか。
子宮頸がんは子宮の入口である頚部にできるがんで、子宮がんのうち7割程度がこのがんです。最近は20〜30歳代の若い女性に増えてきており、30歳代後半がピークとなっています。毎年約1万人の女性が子宮頸がんにかかり、約3000人が死亡しています。小さなお子さんを残して亡くなる方もあり、別名「マザーキラー」ともよばれている病気です。子宮頸がんのほとんどはヒトパピローマウィルス(HPV)の感染が原因となっています。HPVに感染しても、自然にウィルスが消失することもありますが、持続的な感染がおこる一部の人には、細胞が正常でない異形成とよばれる前がん病変を経て、子宮頸がんに進行していきます。子宮頸がんは早期にはほとんど自覚症状はなく、進行するに従って不正出血、異常なおりものがみられます。このため、不正出血があれば子宮頸がん検査をまず行います。
子宮頸がん検査は子宮の入口を軽くこすって細胞診検査を行います。症状がなくても2年に1回の子宮頸がん検診が推奨されています。子宮頸がんは進行も遅く検診で発見しやすいので、早期発見で治療後の妊娠も可能です。
子宮頸がんワクチンは接種したほうがよいでしょうか。
年齢の制限や副反応のリスクはありますか。
HPVというウィルスの感染を予防することによって子宮頸がんの発症を防ぐHPVワクチンが開発され、現在、世界的にワクチン接種が推奨されています。このワクチンにより、子宮頸がんは、世界的には発症数は減少しています。ワクチンには2価、4価、9価があり、9つの型を予防する9価HPVワクチンを希望される方が増えています。HPVは、性的接触により感染するので初交前の10代での接種が推奨されていますが、初交後でも40代までの女性に対する接種の効果が期待できます。ただし、ワクチンで全て予防できる訳ではないので子宮頸がん検診を並行して行うことが重要です。副反応については、世界からの報告では約100万人に1人の頻度で起きるとされており、他のワクチンと比べ特別多い頻度で副反応報告があるわけではありません。
「がん検診」以外に 何を診てもらったらよいですか。
婦人科でがん検診をされる場合は超音波で子宮筋腫や卵巣嚢腫など診てもらうとよいでしょう。また、健診センターや総合病院で、1〜2年に1回、定期健康診断をする日を決めて、視力・聴力・X線・心電図・血液検査・子宮頸がん検診・乳がん検診など一通りの検査をすると決めておかれるのもよいでしょう。
【子宮頸がん罹患率と死亡率】
今回のお話しはいかがでしたか?
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