醍醐渡辺クリニックのドクターに伺いました-_20230910

醍醐渡辺クリニックインタビュー醍醐渡辺クリニックインタビュー

醍醐渡辺クリニックは、女性の体のホームドクターとして、思春期から老年期まで女性に寄り添って50余年。
今回は「産後うつとメンタル回復」と「産後のお悩み・・尿もれ、痔」についてお答えいたします。


ドクター紹介

田村医師
「金沢大学医学部卒業後、いくつかの関連病院を経て18年前より着任。主に産科を担当。安全なお産を心掛けています。看護スタッフから「魔法の手」を持っているようと言われ、判断も確かと厚い信頼が寄せられています。」
先生から一言:「患者様には一期一会と思って診療しております」
趣味:音楽全般・山歩き
好きな食べ物:梨・スイカ・麺類
苦手な食べ物:無いです


産後うつと産後のメンタル回復について教えてください。

 妊娠中もですが、特に赤ちゃんを出産した後はこころもからだも不安定になりがちで、出産後から1週間ごろの間に気分がしんどくなることがあります。具体的には、夜ぐっすり眠れない、途中で起きてしまう。食欲がない、吐き気がする。気分が常に憂鬱、疲れる、生きる気力がない。なんだかモタモタして、家事や仕事が片付かない、決断力がなく買い物に行っても決められないなどがあります。そんな時は、まずは身近な人に相談することが何よりも大事です。周りの人が気付いてくれる場合もありますが、まずは、夫、近親者、役所の保健師や助産師、かかりつけの医師(産婦人科、小児科、内科など)や、看護師、助産師に相談してみましょう。必要な場合は精神科医師の治療も勧められますが、決して拒まないでください。そして、頑張りすぎないでください。
 疲れたら無理をせず、ゆっくり休んで気力と体力の回復を待ちましょう。時には、育児を家族に任せて、友達と会っておしゃべりするなど、楽しい時間を過ごしましょう。
 生後間もない赤ちゃんのお世話は、慣れないお母さん、お父さんにとって大変なものです。夜泣きなどで、十分な睡眠もままならない状況が続きます。
 ですが、赤ちゃんの見た目は日々変わっていきます。それを楽しみに育児をしていただければ、楽しいのではないかと思います。

産後、ジャンプしたら尿漏れになります。
元に戻るのでしょうか?
また、膣がゆるくなった気がします。入浴後に水が入り、しばらくしてから出てくるので、とても不快です。

何か対策はありませんか。

 分娩時、膣や膀胱は長時間赤ちゃんの頭などで圧迫されることが多いため、骨盤の知覚神経麻痺により一過性の尿閉や尿意減弱などの排尿障害や膣の違和感が起こることがあります。 また、骨盤底筋が圧迫され、傷ついてしまうこともあります。 そのため、たわんだ骨盤底筋が尿道を締める事ができず、尿漏れが起こってしまいます。「尿漏れ」と聞くとまさか『自分が』と思う人がいるかもしれませんが、妊娠期や産後は多くの人が経験するもので、決して特別なことではありません。産後3~4ヶ月して、膀胱と子宮の位置が元に戻れば、膀胱や膣の異常はほとんど治まるので安心してください。また、骨盤底筋を引き締める産後の体操も行なってみてください。

産後の痔が気になるのですが、
どうすれば良いのでしょうか。

 妊娠すると子宮が大きくなるので骨盤の血管が圧迫され、鬱血し、また腸の圧迫による排便障害が生じます。また妊娠中に分泌される黄体ホルモンの影響や食事や運動などの状態が悪くなることで腸の動きが鈍くなり、便秘になり痔になりやすくなります。多い痔疾患は痔核(いぼ痔)や裂肛(きれ痔)です。また分娩時のいきみで肛門周辺に力が加わることにより、さらに悪化することが多いです。 治療は止血・消炎鎮痛作用のある軟膏や坐薬を使用し、便通を整える整腸剤や緩下剤など併用したりします。大抵は産後半年後に軽快し気にならなくなることが多いのですが、稀に痛みや腫れが残る場合は、肛門科に紹介して切除などの手術をしてもらうこともあります。


今回のお話しはいかがでしたか? 
妊娠・出産その他、受診されたい方は、醍醐渡辺クリニックまでお問い合わせください。


醍醐渡辺クリニック

075-571-0226
京都市伏見区醍醐高畑町30-15
地下鉄醍醐駅1番出口より南へすぐ
https://www.d-w-c.jp/

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次