醍醐渡辺クリニックのドクターに伺いました-_20230304

醍醐渡辺クリニックインタビュー醍醐渡辺クリニックインタビュー

醍醐渡辺クリニックは、女性の体のホームドクターとして、思春期から老年期まで女性に寄り添って50余年。
今回は醍醐渡辺クリニックの院内研修、院外研修で学んだ内容をご紹介いたします。


ドクター紹介

渡邉院長
今回は醍醐渡辺クリニックの院内研修、院外研修で学んだ内容をご紹介。


今回は醍醐渡辺クリニックの院内研修、院外研修で学んだ内容で、皆様に知っていただきたいことをお伝えします。 少しでも皆様のお役に立てることを願います。


 女性やカップルが将来の妊娠のために体の調子を整え準備することを「プレコンセプションケア」といいます。男女ともに妊娠前から生活習慣を見直し、体を整えることが意識され始めています。「妊娠中の葉酸の大切さは当院の栄養教室(HPより視聴できます)でもお伝えしており、胎児の「神経管閉鎖障害※」は葉酸を摂取することでリスクが低減できるといわれています。ママの体に十分な葉酸を供給するためには、実は妊娠前から葉酸を摂取した方がよいのです。遺伝的に日本人女性の67%は、摂取した葉酸を体内で働かせにくい体質で、厚生労働省では通常の食事からの摂取に加えて、サプリメントなどからの摂取(240μg/日、妊活中、妊娠初期は400μg/ 日)を推奨しています。

食品に含まれる葉酸は「ポリグルタミン酸型葉酸」といい、50%が代謝されてしまい、サプリメントの葉酸は「モノグルタミン酸型葉酸」で85%が体内で利用されるそうです。また、葉酸と一緒にマルチビタミンを摂取したほうが臨床的によいデータがあります。葉酸の代謝経路の働きでは葉酸を摂取することで悪玉アミノ酸の「ホモシステイン」の上昇を抑えることができ、さまざまな良い効果が期待できます。
※神経管閉鎖障害…妊娠初期におこる赤ちゃんの先天異常で脳や脊髄のもととなる神経管がうまく作れずにおこる障害。


「不妊症とは」
妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず一定期間(1年)妊娠しないことをいいます。不妊に悩むカップルは5.5組に1組といわれています。治療は①自然のタイミングをとる方法②精子を子宮内に送る方法(人工授精)③精子と卵子を体外で受精させる方法(体外受精)があり、患者様の年齢や状況をみて高度な治療へと段階的に進めます。20代では①②で妊娠される方が65%ですが、40代では③が約90%になります。体外受精を行ったとしても正常な受精卵は年齢とともに減少し、流産率は増えます。不妊治療ではAMH(抗ミューラー管ホルモン)といって、卵巣にどれぐらい卵子が残っていて卵巣が働いてくれるかを調べる検査を採血で行い、治療の計画をたてます。2022年4月より②の人工授精、③の体外受精が保険適用となりました。体外受精には年齢制限と回数制限(43歳未満)がありますが、高額療養費制度も使え、経済的負担が軽減されました。近年行うようになった検査で、受精卵を調べる着床前診断(PGTーA)や、子宮が受精卵を受け入れる時期(着床の窓といいます)や、子宮内膜の状態を調べる検査があります。これらを行うことで、体外受精の妊娠継続率は80%以上になるというデータがあります。だた、残念なことに、自費となる着床前診断は保険診療の治療と同時には行えません。


関西の産婦人科医と小児脳神経外科医が不妊治療時の栄養の重要性について討議しました。


今回のお話しはいかがでしたか? 
妊娠・出産その他、受診されたい方は、醍醐渡辺クリニックまでお問い合わせください。


醍醐渡辺クリニック

075-571-0226
京都市伏見区醍醐高畑町30-15
地下鉄醍醐駅1番出口より南へすぐ
https://www.d-w-c.jp/

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