醍醐渡辺クリニックのドクターに伺いました-_20240102

醍醐渡辺クリニックインタビュー醍醐渡辺クリニックインタビュー

醍醐渡辺クリニックは、女性の体のホームドクターとして、思春期から老年期まで女性に寄り添って50余年。
今回は「出生前診断」についてお答えいたします。


ドクター紹介

久保田医師
「一人一人丁寧に診察させていただきます」
経歴:東京医科歯科大学医学部医学科卒業後、東京医科歯科大学産婦人科、草加市立病院、土浦協同病院、河内総合病院、PL病院産婦人科、平成31年1月より当院勤務
趣味:スキー、自転車
好きな食べ物:お肉
苦手な食べ物:イカ、カニ、エビ


出生前検査について詳しく教えて下さい

 近年、出産年齢が高くなり、また、少子化に伴って出生前検査についての関心が高まっています。30代後半から年齢とともに染色体異常の発症率が高まるといわれています。
 出生前検査は『母体・胎児あるいは新生児の健康に及ぼす病態(異常)を出生前に診断し、その情報が疾患罹患児(病気にかかっている赤ちゃん)の予後(今後の医学的な見通し)の向上を期待して実施される』と日本産科婦人科学会は定義しています。つまり、出生前診断とは、赤ちゃんが産まれる前に生まれつきの病気がないかどうか、産まれた後にどういう治療を行うかを調べる検査のことをいいます。産まれてくる赤ちゃん100人のうち約3人は何らかの異常をもっているといわれています。この中で染色体異常が原因と考えられるものは約25%といわれています。染色体の数に関係のない疾患もあり、出生前検査で診断できるものには限界があります。
 出生前検査には超音波検査(エコー)による形態異常(奇形)などの診断と、遺伝学的な検査による染色体異常や遺伝子異常などを診断するものに分けられます。
 妊婦健診の超音波検査は赤ちゃんの大きさなど発育の様子も診ますが、胎児の形態(四肢骨格、臓器などが正しくできているか)の詳しい観察も妊娠初期から中期に行います。遺伝学的な検査は、染色体などの遺伝情報について調べる検査です。家族や上のお子さんに先天的な異常がある場合はより細かい遺伝学的検査を行うことがあります。胎児の遺伝学的検査には、羊水検査、絨毛検査、NIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査)、マーカー検査などがあります。出生前検査については表にまとめてみました。
 母体保護法では、妊娠22週未満は人工妊娠中絶が許されますが、出生前検査の結果によって、妊娠を継続するかどうかの選択は『命の選別』につながるという倫理的な問題もあります。また、中絶による母体への身体的、精神的負担もありますので、十分な説明やカウンセリングを受ける必要があります。出生前検査はすべての医療機関で行っているわけではありませんので、検査を受けたい場合は医療機関に確認し、ご相談ください。


今回のお話しはいかがでしたか? 
妊娠・出産その他、受診されたい方は、醍醐渡辺クリニックまでお問い合わせください。


醍醐渡辺クリニック

075-571-0226
京都市伏見区醍醐高畑町30-15
地下鉄醍醐駅1番出口より南へすぐ
https://www.d-w-c.jp/

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