醍醐渡辺クリニックのドクターに伺いました-_20250708

醍醐渡辺クリニックインタビュー醍醐渡辺クリニックインタビュー

醍醐渡辺クリニックは、女性の体のホームドクターとして、思春期から老年期まで女性に寄り添って50余年。
今回は読者の皆様からのご質問が多い「不妊治療」についてお答えいたします。


ドクター紹介

石川医師
滋賀医大卒後、大学院と農学部畜産科で「着床」に関する研究をし関連病院を経て19年前に着任。
先生から一言:「産婦人科診療全般に携わっていますが、不妊センター長として不妊治療に注力しています。治療の進歩で従来は難しかった妊娠も可能になりましたが、現実は40歳以降は治療が難しく、妊娠希望なら早めの治療開始をお勧めします。」
趣味:水泳、ドライブ
好きな食べ物:そば
苦手な食べ物:すっぱい食べ物


自分が不妊かどうかどのように
判断したらよいでしょうか?

 妊娠を希望され避妊をせず夫婦生活を営んでいるにもかかわらず、妊娠に至らなければ不妊と考えます。医学的には1年間妊娠が成立しなければ不妊とするのが一般的ですが、検査や治療を開始すべき時期は年齢によっても異なりますので、かならずしも1年間は様子をみないといけないわけではありません。 一つの目安として、35歳以上の女性では6か月トライしても妊娠されなければ、40歳以上の方でしたら妊娠を希望されたらなるべく速やかに検査治療を開始されることをお勧めします。

不妊治療はどのように
すすんでいくか教えてください。

 一律にお勧めしている検査としては、経腟超音波検査・血液(ホルモン/クラミジア感染症)検査・子宮卵管造影検査・性交後試験(ヒューナーテスト)・精液検査などが挙げられます。経腟超音波検査では子宮筋腫や子宮奇形・卵巣嚢腫などの妊娠を妨げる異常がないか検査します。血液検査では卵巣のはたらきそのものや卵巣のはたらきに影響を与えるホルモン異常(甲状腺異常など)がないか、過去にクラミジアの感染歴がないかを調べます。子宮卵管造影は子宮から卵管に造影剤を流しレントゲンで観察する検査です。子宮の内腔や卵管の異常を見つけることができます。性交後試験(ヒューナーテスト)は排卵の時期に夫婦生活を行いその10時間後くらいで子宮の入口の粘液を採取し精子がいるかをみる検査です。これらの検査で異常が見つかった場合には、異常に対処(投薬や手術)しながら治療を進めます。決定的な不妊原因が見つからない場合(原因がはっきりしない方が少なくないのが実状です)には排卵のタイミングに合わせて夫婦生活をしていただくタイミング指導から治療を開始します。数回タイミング指導を行っても妊娠成立に至らない場合には人工授精にステップアップします。人工授精では、排卵の時期に調整濃縮した精液を子宮の中に注入し妊娠の成立を手助けします。人工授精で成果が得られなければ体外受精に代表される高度不妊治療にステップアップします。状況によってはタイミング指導や人工授精などの一般不妊治療を行わず直接体外受精にすすむ方もおられます。体外受精は卵巣で育った卵子を 一旦体外に取り出し、シャーレの中で精子と掛け合わせ受精卵をつくり子宮に戻すことにより妊娠を目指す方法です。タイミング指導や人工授精と比べると格段にたくさんの手助けができる治療です。

お金がかかることや仕事をしながら
通院することの負担が心配です。

 仕事と不妊治療の両立には皆さんいろいろと苦労をされていることと思います。診察をせずに治療をすることはできませんが、診察時間に関しては月水金は夜診を行っておりますのでお仕事帰りの受診にも対応できるかと思います。また日曜祝日も予約制ではありますが診療を行っております。適宜診察を行わないと精度の高い不妊治療はできませんが、こちらの言うとおりに通院しないとすべての治療が成り立たないわけではありませんので、皆様のご都合に合わせて実施可能な治療を提案させていただきます。費用に関しては一般治療はもちろんのこと体外受精にも年齢や回数の制限はありますが健康保険が使えるようになりましたので、保険治療であれば毎月20万30万とかかるというようなことはなくなりました。実際の料金については状況により変わりますので一律には申し上げにくいのですが、前述の一通りの不妊検査を行うにつき2~3万円程度の費用が発生しています。体外受精になると1か月に10万円以上の自己負担費が生じますが、健康保険の適応が受けられる方なら高額療養費制度の対象になりますので1か月の支払額は一定の上限で抑えられます(上限額は所得により異なります)

不妊治療費をカバーする制度等

  • 高額療養費制度:同一月で一定額までの負担ですみ、マイナ保険証があれば申請の手続きが不要で限度額までの支払いですむ。
  • お住まいの自治体の助成金制度:京都府や市では保険適用の一般治療や不育症治療の1/2(上限額有)が助成先進医療や治療回数の制限を超えた治療、通院費なども助成制度有
  • 医療費控除:ご家庭の1年間の医療費が確定申告で戻ってくる場合が有

今回のお話しはいかがでしたか? 
妊娠・出産その他、受診されたい方は、醍醐渡辺クリニックまでお問い合わせください。


醍醐渡辺クリニック

075-571-0226
京都市伏見区醍醐高畑町30-15
地下鉄醍醐駅1番出口より南へすぐ
https://www.d-w-c.jp/

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